イベントを企画するときに最初に悩むポイントは、「無料と有料、どちらにするか」という料金設定の問題ではないでしょうか。
無料イベントにすれば集客しやすくなりますが、運営コストを回収できずに赤字になる可能性があります。一方、有料イベントにすると収益が得られる可能性はありますが、参加者への心理的ハードルが高まり、集客が難しくなるかもしれません。
無料イベントと有料イベントでは、集客のしやすさや参加者の期待値、イベントの満足度に大きな違いが生まれます。
この記事では、無料イベントと有料イベントのそれぞれのメリットとデメリットや、主催するイベントの目的やターゲットに応じた料金設定の考え方を解説します。
無料イベントと有料イベントの基本的な違い
無料イベント
メリット
1. 参加者の心理的ハードルが低い
無料イベントは「とりあえず行ってみよう」と気軽に思ってもらいやすく、参加者を集めやすいです。
2. 認知度アップに効果的
参加へのハードルが低いため、新規参加者を集めやすく、認知度を広げることに向いています。
3. コミュニティ作りに役立つ
無料イベントは、まず人を集めることで「コミュニティの入り口」として活用できます。
デメリット
1. 参加者の本気度が低くなりがち
「無料だから行ってみよう」と軽い気持ちで参加するため、キャンセル率が高くなりやすいです。
2. コスト回収が難しい
運営費用をチケット代でまかなえないため、赤字になる可能性があります。スポンサーや助成金を活用しなければならない場合があります。
3. 参加者の期待値が低くなる
「無料だからこんなものか」と思われることもあり、クオリティの低さを許容されやすい反面、ブランディングとしては不利になる場合があります。
有料イベント
メリット
1. 参加者の本気度が高くなる
有料イベントに参加する人は「お金を払ってでも参加したい」と思っているため、イベントの内容に関心が高い傾向にあります。
2. 収益化ができる
イベントが成功すれば収益を上げることができ、次回以降のイベントの規模やクオリティを高めることが可能です。
3. ブランドや価値を高めやすい
「有料=価値がある」というイメージが強いため、イベントのブランド力を高めやすくなります。
デメリット
1. 参加者へのハードルが高くなる
有料であることで「気軽に参加できない」と感じる人が増える可能性があります。
2. 期待値が上がる
「お金を払っているのだから」と、参加者がイベントの内容に対して厳しい目を向けることがあります。
3. 集客が難しくなる可能性
無料イベントと比べると、参加者数を集める難易度は高くなります。
無料イベントと有料イベントの選び方
無料イベントと有料イベントのどちらを選ぶべきかは、イベントの目的やターゲット層によって異なります。
無料イベントが適しているケース
新規顧客を集めたり、サービスやブランドの認知度を広げたりしたい場合には、無料イベントが効果的です。特に、ターゲット層がまだサービスを知らない場合や、「試してみたい」と感じてもらいたい場合には、無料イベントを活用することで参加への心理的なハードルを下げることができます。
例)
・新規ユーザーを集めたい
・認知度を上げたい
・お試しやプロモーションが目的
有料イベントが適しているケース
特定のコミュニティやコアなファン層を対象としたイベントの場合や、専門性の高いコンテンツを提供する場合には、有料イベントの方が適しています。有料イベントは参加者の期待値が高くなる分、イベントのクオリティやサービスへの信頼度も向上しやすくなります。また、収益を上げることを目的とした場合には、有料イベントを選ぶことで、持続的なイベント運営が可能になります。
例)
・専門性が高い内容を提供する
・収益化を目的とする
・クローズドなコミュニティ作りを目指す
料金を設定する際のポイント
料金は、ターゲット層やイベントの目的に応じて適切に設定する必要があります。
・参加者のターゲット層に合わせる
・有料イベントの場合は、価格以上の価値を感じてもらえる内容にする
・無料イベントの場合でも、無料に感じさせない演出をする
有料イベントの場合には、参加費に見合った満足度を提供できるよう、質の高いコンテンツや体験を提供することが求められます。また、早割や特典を用意することで参加へのハードルを下げたり、参加者に特別感を持たせたりする工夫も有効です。
無料イベントの場合、参加者が「無料だから質が低い」と感じないようなコンテンツや運営体制を整えることが重要です。
参加率を分ける有料と無料の差
以下の図は、ピーティックスを利用したイベントデータから抽出した結果です。
有料イベントと無料イベントの当日の参加率を比べると、事前に支払いを終えた有料イベントの場合の参加率は85%、これに対して無料イベントは59%にとどまりました。無料イベントの場合、天候などのちょっとした理由で参加者が減ってしまう傾向があります。
イベント当日の参加率を重視する場合は、有料での開催も検討してみましょう。
また、以下の図は、リアルイベントの曜日ごとの有料、無料の参加率を比較したものです。
事前に支払いを終えた有料イベントは、開催する曜日に関わらず、参加率は85%前後です。一方、無料イベントではばらつきがあり、水曜と金曜は参加率が55%と低くなる結果が出ています。水曜や金曜は「ノー残業デー」や「最終営業日」に当たって参加者の夕方以降の予定が埋まりやすいかもしれません。
無料イベントは、なるべく水曜と金曜の開催を避けてみましょう。
※参考:『ファンをはぐくみ事業を成長させる「コミュニティ」づくりの教科書』(藤田祐司・河原あず著、ダイヤモンド社)
無料イベントも有料イベントもピーティックスがおすすめ
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