ピーティックスでは、セミナーをはじめとするコンテンツを活用した法人向けのリード獲得支援(ピーティックス集客サービス)を提供しています。本シリーズでは、実際に運用されている企業のみなさまに、その裏側をうかがいます。
成熟企業の「創る」と「変える」をテーマに、新規事業開発・組織開発・人材育成の支援を行うmichinaru株式会社。同社が向き合うのは、決して広くはない市場です。
限られたターゲットに、どうアプローチするのか。単なる接点を、商談につながる「有効なリード」へとどう育てるのか。その答えの1つが、オンラインで実施する「セミナー」と、会場で実施する「イベント」を組み合わせた運営でした。
今回は、マーケティングを担当する若林純さんに、その設計思想と、数字には表れにくい試行錯誤についてうかがいました。
有効なリードを見つけ、接点を重ねる設計
※以下、敬称略

──現在のご担当業務と、セミナー企画での役割を教えてください。
若林:新規リードの獲得と、そこからのナーチャリングを通じて、実際にイベントに来ていただくところまでを主に担っています。チームは少人数なので、広告出稿やお客様へのZoomリンクの送付といった実務もあわせて担当しています。
──セミナーは、貴社のマーケティング全体の中でどのような位置づけになっていますか。
若林:2つの役割があります。1つは、まだ出会ったことがないお客様と出会う新規リードの獲得。もう1つは、これまでにご縁のあったお客様と、改めて関係を深めることです。
オンラインで実施するセミナーは月2回程度、会場で実施するイベントは月1回程度を目標にしています。ターゲットは、成熟企業の新規事業担当者や組織開発担当者で、オンラインセミナーに参加してくださったお客様のうち、テーマにより深く関心を持ってくださった方などに、イベント(会場)へお越しいただく、という流れです。
接点を重ね、お客様の課題やニーズをお伺いしながら、その先のご相談につなげていくのが、私たちが目指す流れです。
──参加者の方との関係を深めるために、どのような工夫をされていますか。
若林:一度セミナーにご参加いただいたお客様には、事後アンケートにご回答いただき、どのようなミッションや課題をお持ちなのか、できるだけ状況やニーズを把握した上で、お客様にとって有用な情報提供や提案をできるように意識をしています。
(編集注:ここで語られているのは、時間をかけて参加者を「育てる」というより、すでに課題感を持っている方をアンケートから「見つけ出す」アプローチです。闇雲に広く育成するのではなく、見込みの高い層を見極めて働きかけるという視点は、マーケターにとって参考になるポイントかもしれません。)
もう1つの取り組みが、リアルイベントの開催です。参加者の方に実際に会場まで足を運んでいただき、弊社が提供しているサービスの一部を実際に体験していただいたり、雰囲気を感じていただくことで、ご相談いただける信頼関係を育めていると感じています。
イベントでは、既にサービスをご利用いただいているお客様と、初めて参加されるお客様が、同じ会場で意見交換できるような設計にもしています。
共に場をつくるパートナーやメンバーの存在が、継続開催を支えている
──オンライン・会場合わせて月3回の実施は、かなり労力がかかる取り組みにも思います。継続して開催する上で、支えになっているものは何ですか。
若林:リアルイベントは、お客様と顔を合わせてお話ができる、私たちにとって何より大切な関係づくりの機会です。大変ありがたいことに、弊社の思想や事業サービスに共感してくださるパートナー企業様に会場のご提供をいただき、共催という形でご一緒しています。
オンラインセミナーも、外部講師をお招きするというよりは、メンバー自身が日頃、さまざまな企業様に伴走をする中で感じることや大切だと思うことを自分たちの言葉で届けることを大切にしています。
次の挑戦は、会場イベントへの「質の高い集客」

──オンラインと会場を組み合わせたセミナー運営に取り組まれて、どのような成果を感じていますか。
若林:会場イベントを取り入れたのは、本当に良かったと感じています。
会場で直接お会いした方とは、その後の商談につながることが多いという実感があります。オンラインだけでご連絡しても、なかなかお返事がないことも多いのですが、イベントで名刺交換をしてお話しすると、その後もお時間をいただきやすくなります。またお客様が何を考えているかを直接聞ける機会にもなるので、お客様とのコミュニケーションそのものを見直すきっかけにもつながっています。
私たちが大切にしているのは、ノウハウやスキルを一方的に提供することではなく、事業や組織が抱える根本的な課題にお客様と一緒にじっくり向き合う姿勢です。会場という場で直接顔を合わせ、対話を重ねることで、その姿勢や雰囲気を肌で感じていただけているのではないかと思います。参加者やお客様からは「印象が変わった」というよりも「michinaruさんらしいね」と言っていただけることが多く、セミナーとイベントの両方で思想や雰囲気に一貫性を持たせてきたことが、こうした声につながっているのだと思います。
──逆に、難しかった点や苦労した点はありますか。
若林:イベントは毎回、本当にお客様に来ていただけるのか不安になります。会場の熱量に見合う人数の方に来ていただかないと、参加者同士の対話も広がりにくく、場も盛り上がりません。
毎回、来ていただきたい方に個別にご連絡して、スケジュールを調整するような形でお声がけもしています。一定数の新しい方との出会いがないと、同じ規模のイベントを開催し続けること自体が難しくなる、というのはすごく感じています。
──今後挑戦したいセミナー運営の形があれば教えてください。
若林:イベントに、ターゲットとなる方々がどれだけご参加くださるのかが、今とても大事になっています。場の空気感も含めて「誰を呼ぶか」が大事なので、新規の方をとにかく多く呼び込めば良いという形ではなく、広告に頼りすぎない運営を心がけています。呼び込みの部分は、これからも挑戦していきたいところです。
ピーティックスは「安定した新規接点」と「小さく試せる柔軟性」
──ピーティックスの集客サービスは、新規リードの獲得と、既存リストへのナーチャリング、どちらでの活用が中心でしょうか。実際にはどのようなお申し込みを獲得されていますか。
若林:主に、新しいお客様との出会いの場として活用しています。長く活用させていただいていますが、安定して新しい方がプラットフォームに入ってきているんだろうな、と感じています。継続的に新しい方と出会えるのは、非常にありがたいです。
もう1つ、他社のメディアと比較した時に、比較的小さめの予算感でトライできる点も助かっています。いきなり大きな予算をかけるのではなく、小さめのロットで試して改善していく。新しいお客様との接点づくりという意味で、ピーティックスにはかなりお世話になっています。
「その人にとってどんな場が良いか」を、丁寧に設計する

──最後に、セミナーなどを活用し、お客様との関係づくりに取り組みたいと考えている企業のみなさまへ、アドバイスをお願いします。
若林:セミナーを実施している企業は増えてきていますが、思ったような成果につながっていないと感じている企業も多いという印象があります。
私たちが大切にしているのは、万人に来てほしいというよりも、「誰に来てほしいのか」「その人にとってどんな場が良いのか」を丁寧に設計することです。貴重なお時間を割いて足を運んでくださるからこそ、参加して「良かった」と思ってもらえる場を、丁寧に設計することが非常に重要だと考えています。
数字を追うだけでは見えてこない、「誰に、何を届けるか」への向き合い方。セミナーと会場イベントという2つのチャネルは、michinaru株式会社にとって単なる集客手段ではなく、事業の思想そのものを伝える場になっているようでした。
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